最終更新日 2022年8月9日 by Aurora

オンライン家庭教師の市場は、現在世界的に拡大を続けており、アメリカの情報分析機関の調査によれば、今後数年間は年平均16%以上で成長すると予測されています。

日本でも大手家庭教師派遣会社がオンライン授業を始め、オンライン専門の事業者も参入しています。

これから一段と広がるオンライン家庭教師の業界について、この記事では家庭教師を行う側の視点から解説します。

拡大するオンライン家庭教師の市場

現在日本国内でも、オンライン家庭教師の市場規模は年々拡大しています。

これは主に社会のニーズが変化したことと、新型コロナウイルス問題で、社会環境そのものが変わったことが大きく関わっていると考えられます。

まずは現在の業界状況を分析してみましょう。

市場規模拡大の背景と要因

学習塾の主流が個別指導に移行すると共に、マンツーマンの家庭教師の需要も増えています。

少子化が極端に進んでいる日本では、1人の子供にかける教育費の伸び率が高く、保護者は学習塾や家庭教師にレベルの高いオーダーメイドの指導を求めます。

将来性の面でも、今後は集団型の指導は徐々に減少し、個別型指導の割合がさらに高くなると考えられます。

また、社会環境の変化によってテレワークが一般化して、多くの人にとってオンラインでのやりとりが普通のことになりました。

それに対応するようにインターネット環境も進化していますが、その中でマンツーマンの家庭教師とオンラインとは、非常に相性がよいことが分かったのです。

このように教育に対するニーズが変わったことと、オンラインの利用が一般的になったことが、オンライン家庭教師の市場規模拡大の要因になっていると言えるでしょう。

オンライン家庭教師のメリットとは?

まず、家庭教師をする立場からオンライン家庭教師について考えてみましょう。

今までの家庭教師システムでは、通常は派遣会社に登録して、担当する生徒を紹介してもらい、指導は直接生徒の家に出向いて行っていました。

家庭教師からすると担当できる範囲が限られ、移動時間がかかるというデメリットがありました。

しかしオンライン家庭教師なら、指導する地域を限定されることがありません。

極端に言えば、沖縄から北海道までの生徒を指導することもできるのです。

さらに移動時間を考える必要もなくなり、複数の生徒を連続して効率的に担当することも可能です。

収入の面でも大きなメリットになるはずです。

一方でオンライン家庭教師を事業化する立場からすれば、講師の募集~登録~業務委託という基本的なシステムは変わらないものの、すべてをオンラインに一元化できるため、運営効率は大きく高まることが考えられます。

さらに事業者側にとっても、地域を限定されないことは大きなメリットになります。

生徒を全国から募集できると同時に、講師も地域を問わずに集められます。

優れた講師を集められれば評価も高まり、生徒にとっても指導の質がアップするというプラスの効果が生じます。

生徒・事業者・講師のすべてにとってメリットがあるわけです。

オンライン家庭教師の将来性

いいことずくめのオンライン家庭教師ですが、デメリットがないわけではありません。

ここからはその点も含めて、オンライン家庭教師の今後と将来性について考えてみましょう。

オンライン家庭教師の問題点

実際にオンラインで授業をしてみると、講師側は指導の進め方を工夫しなければならず、慣れないうちはかなりのストレスを感じます。

指導の難しさの1つは、生徒の表情と手元をはっきりと確認できないことです。

特に数学の図形問題や英語のライティングなどでは、言葉以外にイメージで教えなければなりません。

これをクリアするには、お互いの表情と手元とを自由に切り換えられる仕組みが必要でしょう。

また、これから業界に参入する場合には、他社との差別化が課題になるかもしれません。

業界が横並びになってしまい、生徒や保護者からすると、何を基準に家庭教師を選ぶべきかが分からなくなります。

講師もどこに登録したらよいのか判断に迷うでしょう。

その結果規模の大きさや、登録した講師数が多いオンライン家庭教師が選ばれるという、業界の画一化と再編が起きる可能性もあります。

オンライン家庭教師はこれからどうなる?

とはいえ、ほかとは違う個性やブランドを前面に出せれば、新たにオンライン家庭教師を事業化することは十分に可能です。

今後は集団形式の学習塾から、個別指導や家庭教師にシェアが移動することが予測されています。

その結果大手学習塾の影響が小さくなり、中小の事業者でもオンライン家庭教師を始めやすくなるかもしれません。

講師にとっては地域による仕事の格差がなくなるため、優秀な指導者は仕事量と収入のアップが可能になるでしょう。

結果的には業界全体でも、講師の質が向上する可能性があります。

このように、さまざまな要素を整理して考えてみると、今後もオンライン家庭教師の需要は伸びて、より優れた講師とシステムを揃えた、新しいタイプの家庭教師が業界をリードすることになると言えるでしょう。

まとめ

今は通常の家庭教師のサポート的な立場と見られるオンライン家庭教師ですが、現在の市場規模の拡大傾向を分析すると、今後は徐々に主流へと立ち位置を変える可能性があります。

将来性を考えても、これから成長する業界であることは間違いないでしょう。

今まで家庭教師として活躍していた皆さんも、この先に目を向けて、オンライン家庭教師として働くことを検討したほうがよいかもしれません。

その場合現在よりも、高い指導力が求められることにもなるでしょう。

今のうちに指導力に磨きをかけて、新しい流れを大きなチャンスとしてとらえてください。

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